先日イギリスよりはるばる蜜ろう彫金教室にお越しいただいたお2人の受講内容や風景をお伝えします。
~前編~
1年以上前からコンタクトがあり、ようやく桜の満開の季節に来日が実現したお2人。
イギリスでは作家として活躍されているお2人が、より質の高いミツロー造形を求め、そしてミツロー表現の可能性を求め蜜ろう彫金教室を受講されました。
今回は、お2人ともに彫金の基礎はできているということで、上級コースを選択されました。
レッスン1:
まずは蜜蝋についてのお話からスタート、ミツローの配合や歴史などを学び、ミツローを温めて造形しやすくする機材や温度など詳しく説明しました。
そのあとは実際にともやす特製ミツローを触って、いかに素晴らしいミツローかを感じていただきました。
「今まで自分で作ったミツローは不安感を持ちながら引っ張っていましたが、
ともやすのミツローはもっと伸ばしていいよ、大丈夫だよと語りかけてきてくれる。
安心して引っ張れる。」
とうれしいお言葉をいただきました。
お2人はミツロー造形経験があり、自作のミツローを使われていたため最初若干ミツローの引き癖がありました。
ともやす特製ミツローは天然の蜜ろうと松ヤニだけで精製しており、とてもよく伸び美しいひき目が生まれます。
美しいひき目を出す手順を習得したお2人は今までの引き癖はなくなり、ミツローがのびのびと伸び始め繊細で美しいラインが浮かび上がりました。
上級コースでは作りたいもの、ご自身でデザインされたものをミツローで作ることができます。
美しいひき目をリングやブローチにし、自由に丸めたりねじったり遊ぶように造形し、アイデアを具現化します。
難しいところもありますが、マンツーマンで教えていますのでとてもユニークで美しくて楽しい造形をつくりあげることが可能です。
レッスン2:
ミツロー精製の仕方を学びます。
精製方法はとても重要な項目です。
素材を溶かす順番や温度などはここでしか教えていません。
そんなスキルを習得できたお2人はとても興味深く熱心にメモを取っていました。
レッスン3、4,5:
デザイン案や作りたいアイテムのイメージをもとにミツロー造形をします。
理想の形・ひき目を探りながら時間の許す限りミツロー造形を堪能します。
レッスン6:
たくさん作ったミツロー造形の中から、お気に入りの作品を数点ピックアップします。
実際に鋳造可能かどうか見極め、そこに湯道(金属が流れる通路)をワックスペンを使い立てていきます。
造形によって湯道の付け所は様々です。実際に金属がどのように流れるかを計算し湯道の数や太さ、長さ、角度などを見極め、ひき目を最大限に生かした熟練した技で湯道をたてます。
そしてキャスト(鋳造)期間です。
しばしの間作品は手を離れシルバー(silver925)に鋳造されます。
~約1週間後~
後編に続く・・・
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